女性専用車両は男性差別なのか?



えー、本日の記事は別に誰かに何かを訴えたいわけでもなく、ただ帰宅時電車に乗っているときに頭につらつらと浮かんだことをただ書き連ねただけで、何の他意もないということをご了承頂きたく。
という、やけに弱気モードで幕を開けたいと思います。



女性専用車両。どうですか。毎日乗っている方、乗りたいけど利用路線に無いよ!という方(私だ)、乗りたいけど端っこすぎて不便だよ!という方、はたまた「私は別に、どっちでもいいです(やらせアイドル)」という方、いろいろだとは思いますが、ネット上では殿方から様々な、そして辛辣なご意見も多々持ち上がっているようで…

端的に申しますと、「女性専用車両は、男性差別だぁ!」とかなんとか、ほざいてる猿どもが… いや、失礼、殿方たちがいるとかいないとか。
まあネットの書き込みなど、かのひろゆきいわく、「便所のラクガキ」程度の信憑性しか持ち合わせておりませんので、こんなふうにマトモに論ずるのもいささか酔狂かとも思われますが、それにしても実際に、「男性差別許すまじ!」などと叫びながら女性専用車両に乱入する不届き者がいるという話も時折耳に致します。

あのー… いや、わたくしが実際目の当たりにしたわけでもなんでもないので、いっそ都市伝説の類であってほしいと願うばかりなのですが、それでももし、真実なのだとしたら、そういう方々って、「実際に痴漢がいるという事実」「それにより、深く傷付いた女性がいるという厳然たる事実」を、どう受け止めていらっしゃるのでしょうか。本当に、真っ正面からお訊ね申したい。
そしてなぜ、己の「男性差別は許すまじ!」という、怒りや不満の矛先を、その女性たちにいきなり向けて、かたや鉄道各社や、痴漢そのものに向けないのでありましょうか… 本当に謎。
どうして、「痴漢なんかがいるからこんなことに!」とか、「男性車両も作れオラァ!」という方向へは一切向かず、痴漢の被害者である(かもしれない)女性たちの乗っている車両にいきなり殴り込みなどという暴挙に出てしまうのか、本当に理解しかねます。理屈や言葉というものがないサルとしか… 失礼、怒りのあまり、理性を失っているとしか思えないのでございます。
それともまさか、「痴漢なんてでっち上げだぁ!」とか、「それくらい我慢しろやぁ!」などと言うのでしょうか。いやいや、そんなことはあり得ませんよねえ… 

確かに来る日も来る日も、満員電車に不満が募るあまり、「女性ばっかり優遇されて、空いてる車両に乗りやがって」と思う殿方がいても、それは1ミリ程度ならば、理解できなくはございません。
しかしですよ、ほとんどの女性(美しくもなく、若くもなく、スタイルが良くなくても、痴漢はお構いなしなのです。れっきとしたデータにもはっきりと出ている事実です)が痴漢被害にあったことがあるという事実、そしてそのほとんどが泣き寝入りしているという事実、それらを知っても尚、「オンナばっかりズルい!」などと的外れなモンクを言えるのだとしたら、その方は残念ながら、人間としての想像力が相当に欠如していると思われます。
女性がどれだけ日々、混み合った電車内で緊張状態にあるか、少しは想像してみたことがあるでしょうか。背後に男性が立っただけでも、腕がちょっと触れただけでも、恐怖を感じる女性が、確かに、多くいるのです。そういう女性たちに「ブスのくせにw」とか「自意識過剰」だの、そんな言葉を平気で投げかけられる神経こそが異常です。

先日、yahooトップに、小川たまかさんという方の非常に有意義な記事が載っていました。性被害に遭った女性に対して、社会がいかに無理解か、それに対して声を上げる人たちの真摯で、そして怒りに満ちた熱意がひしひしと伝わる、とても重い、意義のある記事だったので、ぜひ一人でも多くの方に読んでもらいたいなと思いました。

いつになくマジに、熱く語ってしまいましたが、もっとこういう議論て、広く活発に(尚且つ注意深く)なされるべきなんじゃないのかなあと思います。小学校から英会話を教えるのであれば、子供にNISA口座を持たせるのなら、それならば、セクシュアリティの問題についても、たとえば中学校なり高校なりで、しっかりとした教育をするべきじゃないのかなあと思います。
まあ、それを教えられるような成熟した大人がどれだけいるのか、がまず気になるところではありますが…






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