カナダの(おらが町の)バス事情


先日、知人とメッセージのやりとりをしていて、心底ビックリされて、「ああ、そういえばそうか」と思ったことがあったので書きます。

それは、バスについて。

おらが町には電車は通っておらず、車を持っていない貧乏人はバスに頼るしかありません。

しかし、そのバス。

時刻表がありません。



さらに、バス停のほとんどは、棒が刺さっているだけです。

屋根というか、小屋的な造りになっているところは少なく、ほとんどのバス停は、停留所の番号が書かれた棒が刺さっているだけなので、冬は結構心にきます。いや、フィジカル的にも相当くるけど。北風がビュービュー吹き付ける中、ひたすら寒さに耐えてバスを待つのです。夏のカンカン照りの日も、豪雨の日も、猛吹雪の日も、棒の脇に立って待つしかないのです。

しかも、平日の日中は、30分に一本がデフォ。夜間や週末は、1時間に1本がデフォです。


時刻表がなくて、どうやってバスが来るのが分かるの?といいますと、一応とても便利なアプリがありまして、何分後にバスがくるのかを追えるので、それでなんとかしています。
他にも、バス会社の電話番号を登録して、停留所番号と乗りたいバスの路線番号を、電話をかけるかテキストメッセージを送ることで、あと何分後に来るかが分かります。
すご~い!(って日本でもある?普通なのかしら…)


が、しかし…
時折、「あと2分でくる!」と思っていたバスが、忽然とデータ上から消えます


考えてみてください。
マイナス20℃とか、大雪が降りしきる中、棒が一本刺さっているだけの道路脇で一人、スマホを握りしめて、「あと4分…」「あと3分…」「うおっ、あと4分に戻ってしまった…」「よし、あと2分…」と、命の危険を戦いながら、今か今かと待ちわびていたバスが、忽然とデータから消え、無情にも「あと50分」とか表示される衝撃を、皆さんは想像できるでしょうか…
なんでなのかまったくわからない。
そして結構本気で来ないことが多々ある。バスそのものが消えるわけでもないだろうに…
(でもこの間、うわ消えた!と思って、それでも辛抱強く15分ほど待ったが本当に来ないのであきらめて歩きだしたらお目当てのバスに普通に追い越されたこともあり… もう泣くしかないよね… しかも雪の中よう…)


だったらギリギリまで室内で待ってればいいじゃない、と思う方もいるかもしれませんが、そんな都合のいいところに建物がない。あとこっちはいちいち建物や敷地が広大で、出口からバス乗り場への距離が長い。
そして、これまたあるあるなのが、表示より早くバスが行ってしまう


ちょっと、書いてて結構悲しくなってきたんだけど…

あと3分か、と思ってバス停のこっち側で信号待ちをしていたら、目の前をサーっと目的のバスが軽やかに通り過ぎて行ってしまったとかね…
なので、必然的にどうしてもちょっと早めに行って待つしかないのですよ。


うーん、過酷…

他にも、すぐ隣のバス停にバスが停まってるのが見えて、早く来いやと念じながら待っていて、なかなか発車しないので見ていると、ぞろぞろと人々が下りて来て、「バスが故障したから来ないよ」とか… あるある…

結構普通に故障する…


あ、でもすごいなあと思うところもありまして。

まず、ベビーカーとか車いすでも、普通に介助なしで乗り降りできる
バスの乗り口が自動で下がって、段差がなくなるのです。すごーい。
車内も広いので、でっかいベビーカーでも車いすでも問題なし。
専用のスペースが十分広くとってあるので、日本みたく「ベビーカーは折りたたんでください!」とか、車いすの人が乗れない、なんてことも絶対にありません。
こういうところは見習うべきだよね…
といっても日本の道路事情?だと、なかなか難しいのかな…
台湾とか韓国の地下鉄も、比較的新しいから、そのへんはバリアフリーでバッチリだものね… 

しかしそのあたりを差し引いても、やはり過酷。
買い物に行くにしても、30分後のバスを逃したら今度は1時間後なので、どうしても時間を気にしてしまう… 良くない!

そして私が次に住む予定の町は、な、な、なんと、バスが15分に一本と聞いて小躍りしております。週末でも30分に1本!パラダイスや!(基準値が低い)


そんなおらが町のバス事情でした…





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