人のことを気にしている場合ではない


今回もまた、前回書いたブログと関連する内容なんですが。

日本人って良くも悪くも、結構他人のことを気にしすぎな気がするんですが、どうでしょうか。「あの人、若作りしててイタイ」とか、「あの子、いつも自撮り載せてるよね」とか… もちろん悪いことばっかりじゃなくて、困ってそうな人がいたらすぐ気づくとか、いろいろ利点もあるとは思うんですが、私はどうも今振り返って思うと、そういうのがボンヤリとながらも、結構ストレスだったなあと。


このブログでも何度も書いてますが、とにかくカナダに来て、楽だ!と思うのは、基本的にみんな人のことを気にしてないところ。
おばあちゃんがノースリーブのタンクトップにショーパンで歩いてたって誰も気にしないし、真冬にTシャツ着てようが、清掃員のおばちゃんが髪の毛ピンクに染めてようが、本当に誰も何も気にしない。

逆にダサい格好してても誰も気にしないので本当にラク。もっと清潔感に気を使ってくれ!って言いたくなるような奴も多いが、少なくともみんな、あからさまにイヤな顔をしたり、陰でコソコソ笑ったりというのがないので、とても生きやすい。 

で、当然「人からどう言われようと関係ない!私は私!」みたいな声があちこちから聞こえてくるんですが、それはその通りとして、そもそもですね… わたくしが言いたいのは、


てか、人のことなんかどうでも良くね?


ということです。

ばあちゃんがショーパン穿いてウロウロしてたからって、何か自分に実害あります?
40代女性が自撮りに夢中で、何かあなたの人生に問題でも?
営業マンがネクタイしてなかったら、その商品のクオリティに何か影響するんですか?
等々…

まあ、そこまでトゲトゲした言い方せんでも、普通に「それ、自分に関係あるか?」ってことです。
どうでもいいんですよ、人のことは。


で、ちなみに、そういう風に他人のことをチクチク言いたくなる心理の底には何があるのか。

ちょっと自分のことを振り返って考えてみると、おそらくそこには「ズルい」って気持ちが多少なりともあるんじゃないかなあと。

「私だってすっぴんで会社来たいのに、仕方なく毎日化粧してる。なのにあの人はラクしててズルい」
「私だって本当は好きな格好したいけど、年齢とか体型のことを言われたくないから、いろいろ我慢してる。なのにあの人はいつも好きな格好しててズルい」
「自分だって本当はいろんな国へ旅行してみたい。だけど仕事や家庭があるからできない。なのにアイツはいつも海外を飛び回っててズルい」
みたいな。

どうでしょうか。

少しでもそういう「ズルい」って思う気持ちがあるなら、自分もそうすりゃあいいんですよ。人のことを妬んでいる場合ではないんです。

勇気がないのは自分の問題です。
金がないのも、環境が許さないのも、自分の問題です。
「ズルい」と思う対象の人には何にも関係ない。
人を妬んだところで、自分の理想には一歩も近づきません。
だったらさっさと興味の対象を自分に向け直して、少しでも人生を豊かにする方法を考えた方が良いのではなかろうか。


前回も書きましたが、私も時々、「ズルい!」って思うことはあります。
だけど、その人はその人の人生で、比べたってなんの意味もないんですよね。
知らないところで苦労してたり、もしかしたら単に運がいいだけなのかもしれない。
けど、自分には何も関係ない。
それを「ズルい」って妬んで、陰でグチグチ言ったり、モヤモヤしてたってしょうがない。
前にも書いた通り、「人は人」なので、モヤるだけ時間の無駄です。


もちろん、「ズルい」って気持ちがなくても、人のことが気になることも、もちろんあると思います。
めっちゃ派手な格好の人とか、明らかに似合ってないファッションの人、セーラー服着たオッサンとすれ違ったりすることもあるでしょう。
そりゃー、思わず目で追ってしまったり、友達と顔を見合わせてしまったりはあるかもしれない。
だけど、それをいちいち笑ったり、大袈裟に騒いだり、そういうの、別にいらなくね?と思うようになってきました。第一、普通に失礼だし。

(いや、そりゃ中には注目されたい人も中にはいるかもしれないけどね。でもそんなの分からないからね)
(そしてもちろん、明らかな不審者とか、こちらの身に危険を感じるような場合は速やかに逃げるべし)

外見のことに限らず、他人のことをクスクス笑ったり、過度に気にして騒ぐのはやめましょうと。そんなことして、あなたの人生が1ミリでも豊かになりますか?と。
で、そうやって人のことをああだこうだと批評している自分がまた、世の中の息苦しさに加担して、廻りまわって自分の首を絞めているとしたら?
こんなにアホらしいことはない。

これも最近よく思うんですが、人に対して批判的なことを言えば言うほど、自分も追い詰められていくんですよ。
たとえば、「あの人いい年こいて、あんな格好しててイタイ」とか言ってると、結果として自分も年齢に縛られたスタイルにしか手を出せなくなる。
「あの人いつも仕事が遅い、ミスが多い!」とかグチると、結局は自分にプレッシャーをかけることになる。
更に、周りは「そうだねー」とか言ってても、「こいつ文句ばっかり言ってるな」と思うようになるし、ヘタすると上司からは「協調性がない」とか思われて、何もいいことがないんです。そして、同じようにネガティブで、人のことを妬むような人ばかり周りに集まるようになる。お互い首を絞め合い、足を引っ張りあう最悪のループです。恐ろしい!


他人に意識を向けるのだったら、「あの人は自分が好きな格好をして人生を謳歌しているのだなあ」とか、「あの人は陰気で目立たないけど、仕事ぶりはきっちりしてて、いつも安定してるよな」とか、ポジティブに捉える方がよっぽど人生楽しくなると思うんですよね。
ついでにそれを本人に伝えてあげられたら、その人もハッピーになるし、ウィンウィン。


人は人、自分とは関係ないのだから、妬んだり嘲笑したりするのは時間の無駄。それが更に自分を追い詰めることに気付いた方が良い。
そしてそのエネルギー、時間を自分に振り向けて、自分の人生を楽しく豊かなものにするにはどうしたらいいか、という方へ意識を持って行った方がよっぽどいいと思うのです。
おしまい。









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