どうしてカナダはフランス語をそこまで保護するのか



来月の首相選が気になって眠れません(嘘です)
が、トルドーの人気がどんどん下がってきていて、保守派がどんどん支持を伸ばしているのですよ…
やだなあ… 安部、トランプ、そしてボリスジョンソンときて、カナダまで… いやいや、そこまで極端なことになるとは思いたくありませんが…
永住権への申請に影響が出ないことを願うばかり…




それはさておき、カナダに来たときからずっと不思議に思っていたのですが、どうしてカナダはそこまでフランス語を大切に扱うのか?ということです。

ご存知の方も多いと思いますが、一応カナダの公用語って、英語とフランス語なんです。
で、公共サービスはもちろん、食品のパッケージとか日用品とか、ありとあらゆるものが二か国語表記なんです。(ケベックはフランス語オンリーだけどな!あそこはもはや違う国だ…)

で、そういうのを見ていて、ずーっと私は「そんなん言うて、ほとんどの人が英語しか分からんわけで、しかもフランス語が母語のカナダ人だって英語が分かるんだから、何もここまでフランス語表記を徹底しなくても、英語だけで十分事足りるだろうに… これはもしかしてアレか?フランス語がオシャレだから、やっぱりそれでフランス語併記にこだわってるのか?」とか思っていたのです。アホだから。
でも実際、「フランス語しか分かりません!」というカナダ人がどれだけいるのだろうかと疑問ではあるのです。


しかし、ちょっと前に知り合った非常に知性あふれるカナダ人女性のお話を聞いて、はあっと感心、納得するに至ったのです。

カナダの歴史って、ものすごーくざっくり言うと、

原住民が細々と暮らしていたところに、フランス人がやってきて「よし、ここは俺らの領土だー!」と決めて、フランス人が住み始める
(余談ですが、最初の頃、あまりの寒さにフランス人たちが死にかけていたところを救ったのが原住民たちだと。なんて心が広いのか… メープルシロップの取り方とか教えてあげたんだって!優しすぎぃぃぃいい!)
そこへある時、イギリス人たちが突如現れ、「オラオラ出て行け!ここは俺らのもんだ!」と殴り込みをかけ、フランス人たちを駆逐してしまったと...


いやー我ながら酷いまとめ方。
でもまあ、こんな感じで、要するに「イギリス人がフランス人から横取りした」領土がカナダなわけです。

なんかうまく説明できないんですが、要はそうやって過去にヒドイことをした、迫害したフランス系の人々、文化や言語を、改めて大切にしよう、という姿勢が、このフランス語の(やりすぎにすら思える)保護システムというわけなんですな。


なんか…
分かりづらい説明でアレなんですけど、翻って日本は… どうなんだろうと。

いや、こういうこと言うと、「日本は単一民族だから比較できない!」と言われそうだけど、違うよね。アイヌとか沖縄とか、迫害されて消滅しかけている(?)文化、言語があるわけで…
戦争を通して、中国や韓国をはじめとした東南アジアでも相当酷いことをしてきているので、こういうカナダの姿勢を見習うならば、そういった国々、民族に対して過剰と言われかねないほどの尊重をしなければならないのではないかと…

なんて思ったりするわけですよ…

なので、↑のことを知ってからは、頑ななまでにフランス語併記(併記、という言葉が適切なのかどうかわからんが)を貫き通すカナダに、ちょっと誇りと尊敬の念を抱くようになったというわけです。

おしまい!


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