【冬休み特別企画】毎日ホラー映画 ⑪The witch

 


今日はなんだかやる気が出ず(いつもだが)、何見よう何見よう、もう腹を括って「アス」を見るか… それとも… と悩み続けて、最終的に選んだのは、皆大好き、クイーンズギャンビットのアニャ(アナ?)テイラージョイの、「The witch」でございます。

なんかもうハズレは引きたくない…と、わりと評判が良かったような印象(?)の本作を選んだわけですが…(「アス」はガチで怖そうなので勇気が出ない)



めっっっっっっちゃ退屈だった…


いや、ただ私が楽しめなかっただけだとは思うんですが… とにかく英語にクセがありすぎて、英語字幕があってもほとんど意味分からず… 日本語でどうやって訳してあるんだろうか?とにかくガチガチのキリスト教ワールドなので、そのへんの知識もゼロ、そっち系の言葉遣いにも全く馴染みがないため、会話のほとんどが意味不明でございました。

とりあえずまとめると、地方移住を果たした脱サラファミリーが崩壊してゆき、長女が魔女にスカウトされる的な?

いや、ホントにふざけた解釈で申し訳ないんですが、大体あってるよね?

てか、あの展開ならいっそ、魔女が実在しない設定でも良かったような。むしろその方が恐ろしさ、悲惨さが際立ったような気がするんだけどな。でもそれだと、マジで地味すぎか…

終盤の魔女が輪になってドンドコドンドコ盛り上がってるシーンで「複数おったんかーい」とツッコまざるを得ませんでしたな。まあ皆さん楽しそうで何より。

あと、素っ裸で森の中に入っていくシーンを見て、柳田国男の「遠野物語」を思い出しました。正確に言えば、岩波文庫の「遠野物語・山の人生」(細けえ)。他にも確か、杉浦日向子さんの著書(マンガだけど。なんだったっけー「百物語」だったかなあ…)にも、「『ある日突然、むしょうに山に入りたくなって』家を(文字通り)飛び出し、山の中へ消えて行ってしまう女性」の話が出てくるんですよ。

さらに、「山の人生」には、「女人の山に入る者多きこと」という項目があるんですよね。もっともここでは、産後に発狂して、山に入っていく女性が多かった、とあるので、本作とはちょっと違うんですが、それでも「ある日、若い女性が一人で憑りつかれたようになって山(森)の中へ入っていってしまう」っていうのが同じで、そこは面白いなーと思いました。
個人的に面白かったのはそれだけですね…

陰鬱で寂莫とした風景は良いんですが、ずーっとそれだけなんでね… あまり画面の切り替えがないので、じっと見続けるのがツライ。好きな人は好きだと思うんだけど…

あと音楽が大仰だよね… 確か昨日?も同じことを思ったんですが、ここでBGMに笑点、いや、笑点はさすがにないか… リチャードクレイダーマンとか流したら、全然違う印象になるやろなあ… とか余計なことを考えてしまいました。


↓百万年ぶりに聴いたけど、イイネ!


あとは、ケイレブ?が発作みたいになって、更に幼い双子たちも集団ヒステリーみたくなるシーンは大騒ぎで笑ってしまったけど、あー、当時の人たちにとってはこういうのはもう「悪魔に憑りつかれた!」ってなっちゃうよなあ、と深く納得した。その後、りんごを丸ごと吐き出したのにはビックリしましたが。丸ごとはちょっと… 

この双子は終始キーキー喧しくてイライラさせられるんですが、レビューで「この家族を通して魔女狩りの時代の世相を描いている」「この双子は無知で、魔女だあ!と無責任に囃し立てる民衆である」とかなんとか解釈している人がいて、なるほどなあと思わされました。こういう深い解釈ができる人ってステキですね…


更に余談を続けると、私はこの「遠野物語・山の人生」をカナダに持ってくるほど大好きで、今久しぶりに引っ張り出して読んでいたら、「遠野物語」の前書きに、「この書を外国に在る人々に呈す」とあって、ぞわっとしました… 
まあ、その言葉の意味をどう解釈するか、というのはまた別の話ですが…

という訳で、本日は完全に意識が柳田ワールドへ持って行かれてしまいましたとさ!
おしまい。












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